忍者ブログ
mirac cafe という名の不思議なブログ

※ ブログ等での私の投稿は個人の見解によるものであり、 所属する組織の見解ではありません。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

さて皆さん、今日は珍しく真面目なお話。



もしもあなたがパソコンを使っている間に、

世界の誰かを救うことができたとしたら、

少し素敵なことだと思いませんか?


--

今、医療研究の世界でもコンピュータが活躍しています。

しかしそれは、とてもとても計算が大変な世界。

かつて、白血病・ガンなどの治療薬を研究するために、

コンピュータが使われたことがありました。

その研究に必要な計算は、

1台のコンピュータを50年動かしても

まだ終わらないほどのものでした。

しかしこの研究は、たった6年で終了しました。

どうやって50万年分の計算を6年で終わらせたのでしょうか。

50万÷6=8万なので、8万台のコンピュータを購入したのでしょうか。

それとも高速なスーパーコンピュータによって計算したのでしょうか。


どちらも正解ではありません。

実は、インターネットに繋がっている、

一般市民130万人の協力によって計算を終わらせたのです。


--

少し話は飛びますが。

普通の人がパソコンを使っているとき、

パソコンの性能の半分も使っていないことがほとんどです。

例えばネットサーフィンをしていたり、

レポートなどの文章を書いている時には、

おそらく20%程度の性能しか使っていないでしょう。

そこで、世界のどこかの、頭のいい人が考えました。

「パソコンの普段使われていない残り数十%の性能を、

何か役に立つことに使えないだろうか。」


世界中に今、10億台を超えるパソコンが設置されています。

もしそれらのパソコンが起動している時に、

各パソコンがほんの少しだけ計算を手伝ってくれたら。

それはどんなスーパーコンピュータより高速で、

しかも安価で、素晴らしいものになるはずです。

そういう考えの元に出来たのが、

グリッドコンピューティングと言われる考え方です。


グリッドコンピューティングというのは、

インターネットに繋がったたくさんのパソコンで、

難しい問題を分担して計算しましょう、というイメージ。

グリッドコンピューティングに参加しているAさんが、

パソコンを起動したとします。

するとパソコンは自動的にインターネットにアクセスし、

問題をもらってきて、せっせと計算を始めます。

例えば、Aさんがレポートを書いているときには、

パソコンはほとんど動く必要がありません。

そんな時に、コツコツと与えられた計算をするのです。

パソコンの空き時間を利用して計算しているので、

Aさんがそれを意識することもありません。

数時間後、与えられた計算が終わると、

Aさんのパソコンはインターネットにその結果を送信して、

また次の解くべき問題を受け取ります。

Aさんのパソコンが送信した計算結果は、

インターネットで即座にメインのコンピュータに伝えられ、

他のパソコンの計算結果と組み合わせられて、

研究者に伝えられることになります。

もしかしたら、自分のパソコンが計算した結果が、

未来の特効薬に直結しているかもしれませんね。


--


今日のブログの最初に挙げた、

130万人が参加した白血病・がん治療薬のプロジェクトも、

だいたいこんな感じで行われました。

自分も一時期このプロジェクトに参加していましたが、

それのせいでパソコンが遅いと思ったことはほとんどありません。

むしろ、「今日は問題が10%解けました!」と表示が出るので、

自分のやってることが何か貢献してるのかなーと、

ちょっと嬉しくなったりしたものでした。



白血病・ガンの治療薬を探すプロジェクトに参加していたのは、

確か高校生の時だったと思いますが、

今日ふとそんなことを思い出しました。

googleさんでこのプロジェクトのことを調べてみると、

2007年に終了していることが分かりました。

今日知ったことですが、このプロジェクトが開始された時、

だいたい2500年ほどはかかると思われていたそうです。

しかし、世界中のネットユーザーの協力で、

たった6年で終わらせることができました。

なんか、素敵な話だと思いませんか。


白血病・がんの治療薬を探すプロジェクトは終わってしまいましたが、

今ではまた、複数の新しいプロジェクトが始まっています。

なんかまた、協力できたらいいなと思ったので、

そんなプロジェクトの1つに参加することにしてみました。

このブログを書いている間にも、

こっそりと計算が行われているみたいです。



もしこんなプロジェクトに興味があれば、

コメント欄に書いてくださいな。

プロジェクトに参加するのは、

10分ぐらい操作をするだけなので。



そのプロジェクトに参加している、

日本人のグループのモットーを見つけたので最後に転載。


”For the smile we haven't seen yet."

「まだ見ぬ誰かの笑顔のために」
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
無題
こういうのって宇宙人の電波解析は有名だけど、こんなんもきちんとあるんだなぁー
kaming 2009/10/19(Mon)21:08:16 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新コメント
[11/30 kamae]
[04/30 mirac]
[04/29 渚]
[01/20 渚]
[01/01 mirac]
[12/09 mirac]
[10/31 mirac]
[03/14 mirac]
[08/10 404ななしさん]
[08/09 halwhite]
最新記事
最新トラックバック
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]